14巻で旧多が宇井相手にはふざけなかった理由
先に言っておくが今からする考察は画像を載せない、話数説明しない上に細かい部分を独自の解釈でかつ簡潔に書くので、おそらくとてもわかりにくいものになると思う。
まず最初、旧多は宇井を利用していて、それにハイルの遺体を使ったりしていた。
そこまで旧多の悪人らしさがよく出ていたと思うが、14巻では旧多は旧多らしくなくて演技でもなく善人のような台詞を言う。
その台詞は金木が嚇者化して暴走する中で宇井が気付けば平子と肩を並べて戦っていたと言うのに対して、旧多は"それはよかった"と真顔で言った場面だ。
自分はその理由を考え、これがそうかなと思った時に感動した。
少しネタバレをするが旧多はリゼをものにするという目的のもと、行動をしていた。
それで旧多はハイルを求める宇井の中に自分と同じものを見た。それが一つ目の理由で、もう一つの理由の方が旧多の見え方が変わる感動的なものだ。
書いてしまえば馬鹿らしいくらい単純なことだが、旧多がピエロに各支局と本局を狙わせ、それを局長である自分の提案で防ぎ自分の支持率を上げるという計画を進める時に、特等会議で宇井は旧多に操られる前であるにも関わらず真っ先に旧多を支持した。旧多はそれをしめしめと思わずに心から有り難いと感じたというのが自分の解釈。それとその後に宇井に誉められた時の旧多の輝く笑顔でのはい!という返事も演技ではないのかもしれない。
自分の解釈だと、宇井だけがこの作品の登場人物の中で唯一旧多の善人の部分を引き出した人物である。
宇井と旧多の間に僅かに、だが確かに良い関係性があり、自分はそこに感動を覚えた。
悪人から善人の部分を引き出した宇井ホープはやはり只者ではなかったのだ。
しかしこの解釈は今現在宇井が戦っている嚇者がハイルだとしたら、成立しないものになる。もしそうだったら宇井も旧多にとっては駒の一つだったということだろう。
以上。